お弁当屋のカウンターより

立ち上げから締めまで、久しぶりの百舌鳥八幡での営業。
昨日タルタルを仕上げてくれたあき様、本当にありがとう。
営業中に読もうと思って本を2冊持ってきました。
『いのちのかぞえかた』と『52ヘルツのクジラたち』。
どちらも、読みやすく静かに心に入ってくる本です。
お弁当の仕事は、店舗とはまた違う空気感があります。
けれど、「誰かの役に立っている」と実感でき
そんな時間が、とても心地よかったです。
明日へ繋げていきましょう。
お弁当屋をなぜやろうと思ったのか。
改めて考える機会があったので、少し書かせてください。
夫婦の会話で私の幼少期の話が出ると、
嫁に「辛くなるから話さないで」と言われるほど、
ドラマや映画でよくある“平凡な”幼少期を過ごしてきました。
でも、そんな中でも焼き鳥屋で母と過ごした食事が、
今も心にキラキラと残る“素敵な記憶”です。
僕にとっては良き思い出の焼き鳥を
『お店に入るには敷居が高い』『高齢』またはお子さん
焼き鳥は食べたいけど、お酒を飲まないので行きずらいなど
何かしらの理由でお店に来られず、食べられない人々が世の中にはたくさんいるのではないか?
『困っているいる人に焼き鳥を届けたい』
そんな“アホみたいな”発想から、
独立開業を目指して動き出したのが18年前のことです。
もちろん、お弁当屋から始めたら潰れるのは目に見えていたので
だからまずは深井店を立ち上げ、
店舗を増やして経営を安定させてから。
お弁当屋を開業するまで遠回りをして7年かかりました。
(ちなみに店舗に座敷があるのは、小さな子ども連れでも安心して食事ができるようにという理由です。)
なので僕にとっては、
お弁当は“儲かるかどうか”で進めている仕事ではないんです
地域に、そして世の中に必要とされるところまで育てたいお店なんです。
どうか、
スタッフの一人、飲食業に関わる人たちには知っておいてほしい
君たちが思っている以上に、“食”は人の人生に深く関わっており
家族の味があり、地域の味があり、
その積み重ねが文化となって未来へと繋がっていく。
まるで「文字ではない言葉」のように。
この仕事を、決して軽く、誰でもできる仕事と考えてはいけない
誇りを持って、堂々と
過去から未来へ――文化を繋いでいくのが、
俺たちの仕事だと言う本質を伝えていこう。
明日も頑張っていきましょう。笑
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